熱工学部門企画 熱工学の新領域に関するクライミング・セミナーの開催報告

吉田英生(委員長,京都大学)

 

 昨年度の熱工学コンファレンス(金沢)で好評を博した新領域セミナーの第2弾として,熱工学コンファレンス2004前日の1112日(金)東北大学工学部青葉記念会館で,標記セミナーを開催しました.テーマは以下のように2つとし,時間の制約からやむを得ず2室での並列開講としました.

 

セミナー機\限稜工学ことはじめ

1.「生体熱工学の旧領域と新領域 〜何事も初めの一歩から〜」 高松 洋(九州大学)

2.「生体凍結保存から細胞膜輸送現象へ 

  〜熱工学・熱流体から生体へのアプローチの一例〜」 白樫 了(東京大学)

セミナー供.泪ロからマイクロあるいはナノへの熱工学

1.「マクロからマイクロ・ナノへの熱工学」 長坂雄次(慶應義塾大学)

  (1)基礎と熱物性工学的視点から

  (2)マイクロ・ナノスケールの熱物性測定の最前線

2.「マイクロからナノへの熱工学」 丸山茂夫(東京大学)

  (1)分子動力学の基礎と応用

  (2)カーボンナノチューブの生成と伝熱

(以上敬称略)

 

 企画を担当させていただきました筆者の思いつきで“クライミング”と,ちょっと変わった名前を付けてしまいましたが,これは,これらの分野に新たに関心を寄せる方々に,基礎的知識を解説するとともに,今後の展開についてのイメージを提供できることを目的として,山麓での基礎体力準備と山腹・山頂からの眺望を“クライミング”という語に込めたことによります.

 講師は,今さらご紹介するまでもない,これらの分野でご活躍中の先生方です.期待に違わず,わかりやすく刺激的なご講演をしていただきました.両セミナーの参加申込者は100名近くで,これらの聴講者の中には,本セミナーに触発されて,既に新領域の研究に着手された方も少なくないのではないでしょうか.

 なお,当日は,実質的に熱工学コンファレンスに参加された方を対象とすることになったこと,また並列開講であったためやむを得ず片方のセミナーしか聴講できなかったことのために,再度のセミナー開講を望む声が多数ありました.そこで,講師の先生方にご協力いただき,第2回のセミナーを200538日(火)慶應義塾大学日吉キャンパス来往舎シンポジウムスペースで開催しました.2回目の会場は新幹線新横浜駅から近いこともあり,朝の930分から終日をあてて1室で開講しました.2回目も50名近い参加者があり,長島第82期会長や田口第83期会長も“新領域”を勉強に来られました.

 最後になりましたが,ご多用中2回にわたってご講演をしていただいた講師の先生方,企画と運営にお力添えいただいた部門総務委員会の先生方,会場の準備や参加申込みホームページにご尽力いただいた東北大学・慶應義塾大学の先生方,また細部にまでご配慮いただいた学会事務局の小泉様にお礼申し上げる次第です.